無意識のバイアス

こんにちは。ライフコンサルタントの中村です。

突然ですが、「パイロット」というとどんな人が思い浮かびますか?よかったら、3つくらい特徴を挙げてみてください。

―どうでしょう?イメージできたでしょうか?

では、伺いたいのですが、女性のパイロットをイメージできましたか?

…という研修をソニー㈱で受けてきました。

バイアスという言葉を皆さんは聞いたことがありますか?
「偏り」とか「偏見」とかいった意味合いで、人は無意識のうちにバイアスを持つようです。

決して悪いことばかりではなく、暗いところを怖いと思ったり、尖った物を危ないと思うなど、わざわざ意識して思考をめぐらせていては間に合わないので本能的に身を守るため【脳がショートカットする】のもバイアスの役割だそうです。

出身地が同じだと親しみを持つ、あいさつしない人を好意的でないように感じる、よくうなづいていると話を聞いてるように見える、目が大きいとかわいく見える、などなど世の中には本当にいろんなバイアスがあります。

そして「ダメな面接官は自分に似た人ばかり採用する」と言われたりします。

人はそれぞれ生まれ育った環境によって「力仕事は男性」「家事は女性」「太っている人はよく食べる」「理系の学生は理論的に考えられるはず」など、本来は決めつけない方がよさそうなバイアスを持つことも多いようです。

ある実験では、全く同じ履歴書を書いたのに、名前が女性だと「勝ち気で協調性がなさそう」と捉えられたのに対して、名前が男性だと「意欲的で期待できる」と捉えられたそうです。

ちなみにこれはアメリカでの調査です。

また別の調査では、全く同じ履歴書でも「マイケル」など北米系の名前は「ジャミール」などアフリカ系の名前に比べて採用率が50%以上高かったという事例もありました。

決して「バイアスはよくない」ということではなく、【バイアスは確かに存在する。自分にもバイアスはある。】という認識を持った上で、いかに上手に付き合うかが大切というところがポイントです。

ところで研修で取り上げられたデータで興味深かったのは

「役員会議に女性の割合が15%以下だと、その女性の発言は『女性の意見を代表している』」と捉えられた

「女性の割合が25%程度の場合、その女性たちの発言は『少数派の意見』」と捉えられた

「女性の割合が35%以上になると、『発言した一人一人の個人の意見』」と捉えられた

という統計があるそうです。

これはいろんなマイノリティに通じるところがありそうで、一人一人が尊重される環境をつくる上で意識しておきたいと思いました。

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takanori.n@jlga.or.jp

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