「お控えなすって!」2023年7月16日開催報告

初めまして、バイセクシャルの虎吉と申します。私はティーンズプロジェクト「お控えなすって ~今、自分の代名詞(pronouns)を見つけに行く~」の運営側の一員として参加しています。
本記事では、7月に開催された第三回目の活動について遅ればせながらまとめています。

この「お控えなすって」プロジェクトは、言語によるセクシュアリティ表現を考えてみよう、という企画です。具体的には、「彼女(She)」「彼(He)」がわかりやすいですね。しかし、その2つどちらでも呼んで欲しくない人。反対に、どちらか一方で呼んで欲しい人もいるでしょう。そのため近年海外では、ジェンダーニュートラルな単語を広める動きがあります。例えば、英語圏での三人称単数の「They」です。イベント前半部分では、その人が希望する代名詞を尊重するべきか?また、どのようにして希望する代名詞を聞けば良いのか?という議題でディスカッションを行いました。

第一回、二回では、「今の日本では、個人のセクシュアリティを尊重する。という土壌ができておらず、代名詞の議論は時期尚早ではないか?」という意見が出ました。今の日本では、見た目で「彼女」「彼」のどちらかをあてがうことがほとんどです。しかし本来、見た目で判断するのではなく、相手の希望を尊重するのが適当です。これには幼少期からのステレオタイプが関わっていると考えられます。さらに、絵本によってジェンダーニュートラルな代名詞が拡散した。若い世代を中心に広まっている。という海外の事例から、第三回ではポップカルチャーにおけるクィア描写、代名詞、ステレオタイプについて取り上げました。例えば、海外作品におけるゲイのキャラは、ステレオタイプ的な口調で翻訳されがちです。次に、ワンピースのボン・クレー、ハリーポッターシリーズのダンブルドアなど、セクシュアリティ設定と言葉づかい(一人称、語尾)の関係に注目しました。そして、LGBTQのアニメキャラは、時代と共に増加しているという調査結果も共有しました。

今回の参加者は5名でした。前回から引き続きご参加してくださった方は2名でした。前半では、「希望する代名詞を尊重していくべきか?また、どのようにそれを実現するか?」という議題でディスカッションを行いました。結果、本人の希望を尊重するべきという意見で一致しました。教育現場での「くん」「ちゃん」呼びなどから変えていくべき。紹介された名前を呼ぶのが良い。などの意見が出ました。各々のバックグラウンドの話が出てくるなど、かなり盛り上がったと思います。一方、希望する代名詞を聞く事は、カミングアウトに繋がるため慎重になるべき。という批判もありました。しかし、自分から希望する代名詞を伝える事で、いろいろな人がいることを発信できるはず。という話があり、前向きな具体案を作ることが出来ました。
後半では、「知っているクィア設定のキャラクターを共有する。描写について、ステレオタイプなどの問題を感じるか?」という議題でディスカッションを行いました。日本のアニメキャラやMARVELのキャラが挙げられました。しかし、日本ではBLGLは一大ジャンルとしてあるが、それは消費対象としてのものではないか?出生時の性別が男性のキャラが多く、格差を感じる。という鋭い意見もありました。さらに、日本におけるクィア設定は、セクシュアリティによる葛藤を描くためのものが多いです。そのため、一要素として自然に描写されることが少ない、という意見がありました。これはMARVELなど、海外の作品とは対照的です。最終的に「クィア描写は制作者と受け手の相互作用によって生まれる。そのため、制作者だけでなく、受け手の意識も変える必要がある。」という結論になりました。
フリーのトークタイムでは、グローバルな目線のお話が聞けたりするなど、最後まで活発な会となりました。

私としては、このイベントで外部の方の意見を聞くことができ、とても勉強になりました。さらに、同じ問題意識を持っている人がいる。という事実が、心強く感じられました。この三人称代名詞の問題は、「性自認」ではなく「性表現」だと思います。つまり、自分が何であるか?というよりかは自分がどう見られたいか?に近いような気がするのです。「俺」や「あたし」などの一人称は、性表現と分かりやすいです。では誰かから呼ばれる三人称は、これの裏返しではないでしょうか?他人から表現される自分の性、というのが三人称だと思います。私はシス男性ですが、英語圏で「He」も「They」も呼んでくれたらうれしいです。代名詞を気にしている人の存在が、日本で広く知られるよう、私も日々のちょっとした行動から始めていきたいと思います。

「お控えなすって」は今回をもって一旦終了になります。しかし、また形を変えてティーンズでのイベントをしていく予定です。乞うご期待!!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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