大学でLGBTQ教育と当事者体験談を行いました

トランスジェンダー女性(MtF)のみやです。

先日、大学の講義でLGBTQについての基礎教育と当事者体験談をお話しする機会がありました。今回は横浜市立大学医学部看護学科の1年生約100名を対象にお話をさせていただきました。
まず、このような貴重な機会を与えてくださった中村幸代先生に感謝を申し上げます。看護の領域では多様なバックグラウンドを持つ患者と接する機会があることと思います。その一端としてLGBTQという存在を認知していただくことは、当事者にとってとても心強いことだと思います。

前半はLGBTQについての基礎を一般社団法人シャルフレームの講師から説明させていただきました。SOGI(性的指向、性自認)についての知識や、トランスジェンダーについてスライド資料を使って解説しました。

後半はトランスジェンダー当事者体験談ということで、対話形式でわたしの体験談をお話しさせていただき、最後に質疑応答となりました。

今回の当事者体験談では、トランスジェンダーという存在がそこに生きているんだ、ということを感じていただくことを念頭にお話しました。トランスジェンダーが日常生活でどのように生きているのか、どんなことに喜び、どんなことに悲しんでいるのか、そういったことを少しはお伝えできたのではないかと思います。

わたしたちセクシュアルマイノリティはそうであることを知られないように、ひっそりと生きていることが少なくありません。わたしがトランスジェンダーであることをオープンにして生きていけることは、息を潜めて生きていかなければならない制約のある環境にいると感じている人から見れば、特別な環境にいる人と思われるかもしれません。そのことも踏まえて、できるだけ中立的で偏りのないお話しができるように意識しました。

そして学生の方々が興味を持ちそうな恋愛に関する話題なども交えつつ、質疑応答では時間内にお答えできないくらいたくさんの質問をいただきました。それだけトランスジェンダーの生を実感してもらえたのかなと、嬉しく思いました。もちろん、わたし自身もとても楽しくお話をさせてもらいましたし、また機会があれば、時間の制約でお話しできなかった色々なことを伝えたいです。

今回のように、若い世代にセクシュアルマイノリティについてお話をさせていただくこと、特に、当事者の存在をリアルに実感してもらうことは、LGBTQの方々を含む多様な方々が安心していられるより良い社会のための布石になると信じています。

逆に、わたし自身も、大学生に負けないように、ジェンダーや差別に関して学んでいきたいと思いました。

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