Who you areを作るもの

高校生のりさです!

今回は、私の学校で起こったちょっとした奇跡について書かせていただきます。

高校生になったばかりの4月、私は学校で、LGBTQ支援団体gradationを立ち上げました。 「みんなが違う色を持っていて、どの色も美しい。だから、すべての色が輝ける世界を作りたい」そんな思いを込めた団体名gradationを、私はとても気に入っています。

最初は3人しかいなかったものの、最終的には、学年の5分の1ぐらいのメンバーが集まってくれることになりました。こんなにもたくさん人数が集まって、LGBTQ支援をしようと思ってくれたこと、それが奇跡の始まりでした。

gradationのゴールは、文化祭の展示を通してより多くの人に、LGBTQについて知ってもらうことでした。そんな展示を作る際、私が気を付けた点は大きく分けて2つありました。

1つ目は、宣伝の際に、「LGBTQというワードは一切使わない」ということでした。LGBTQに興味がない人にも出来るだけ展示を見てもらいたい、と思い、ほとんどgradationという団体の情報を開示せずに文化祭当日を迎えました。それによって、より多くの人に展示を見てもらえたのではないかと思っています。

2つ目は、「gradationをLGBTQの人たちのための団体、ではなく、全ての人のための団体にする」という点でした。今、世の中は「多様性を認めよう」と努力しています。それ自体は素晴らしいことですが、そのような雰囲気に押された人々は、誰かと自分の違いを自分が知っている世界の中に落とし込もうとして、「〇〇は〇〇だ」という等式を引っ張り出してきてしまいます。 これは、お互いに分かり合えているように見えて、すごく厄介な考え方です。なぜなら、アイデンティティはWho you areを形作る大切な一部ではありますが、全てではないからです。

同じセクシュアリティの人がみんな同じ考え方や価値観を持っているわけではありません。 Who you areを形作る本当に大切なものは、その人が今まで歩んできたストーリーです。どんな道を歩んで、どんな人と出会って、どんな人生の軸を持っているのか。そんな一人一人のストーリーに耳を傾けられる世界。それが、私が作りたい世界です。

そんな世界を作るためには、もちろんたくさんの壁があります。最近になってようやく多様なアイデンティティが受け入れられるようになってきたところです。しかし、自分とは違ったアイデンティティを持つ人を受け入れることは大切な一歩ではありますが、それをゴールにしてはいけません。アイデンティティだけで誰かを判断することは出来ないからです。

だからこそ、gradationが作る展示は、セクシュアルマイノリティにだけ目を向けるものではなく、一人一人のストーリーが見えるものにしたいという思いがありました。そのため私は、「My Pride」という掲示板を設置して、誰もが「自分が誇りに思っていること」を書き込めるようにしました。そうすることで、gradationの展示を、来てくださった人達みんなで作り上げる存在にできたらいいなと思っていました。

「素敵な友達に囲まれている」

「リンゴがうまく描ける」

「ギターの練習を頑張った」

そこには、色々なプライドがあって、それぞれの人の個性が出ていました。

「自分が誇りに思っているもの」はWho you areを形作るストーリーの中でも大切な部分だと思っています。だからこそ、「自分が誇りに思っているもの」を書いた後、誰かのストーリーを読むという過程は、自分を愛することを通して、誰かを愛するという歩み寄りの一歩になるのです。

「My Pride」という掲示板が、gradationという団体が、学校という小さなコミュニティの中で、互いのストーリーを聞こうとするきっかけになっていたらいいなと思います。

そして、そんなgradationの展示に予想していたよりも多くの人が来てくださったこと、展示が評価され学校内の賞を頂けたこと、そのことに本当に友人たちが喜んでくれたこと。そんな奇跡が重なった最高の文化祭でした。

gradationを通して少し垣間見えた、「互いのストーリーを愛し合える世界」が広がっていくようにこれからも私が出来る最大限のことをやっていきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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