グイドです!現在オランダに留学中です!本ブログは「事前アンケート結果報告② くすっとセクシュアリティ川柳会~オランダと日本の交流編~」の続きになります。まだ結果報告①②をお読みでない方は、そちらを先にご覧ください・
結果報告① 結果報告②
いよいよまとめに入ります!回答者に偏りがあるため、あまり良いアンケートであったとは言えませんが、それでもこれらの結果は実に多くのことを私たちに教えてくれます。
まず「当事者にセクシュアリティ/ジェンダーの話題をどこまで尋ねていいの?」ということに関しては、そもそもこの問い自体がかなり注意すべきものであるということです。「当事者に」とありますが、質問内容によっては相手が当事者かどうかということよりもその人が育った国の文化の方が影響するものも大いにあるということです。(詳細は割愛しましたが、少なくとも今回のアンケートでは、当事者/非当事者よりも国による差異の方が目立ちました。)
またすべての質問において、不快に思う人~全く不快に思わない、まで幅がある回答が得られたということです。「どこまで」とありますが、その基準は人によって様々です。私たちはそこに何かマニュアルのような正解を求めるべきではなく、まず相手のことを知ろうとする姿勢が大切です。相手に合わせて話し方を吟味するのは非常に大変な作業です。しかし少なくともグイドは、私を尊重する気持ちを表明してくれる人であれば、例え不快に思う質問をされたとしても、その人を非難しません。議論中に質問者の「意図が知りたい」という意見も出たように、あながた何を知りたいかではなく、あなたが何でそれを知りたいか、が大切ではないでしょうか。
「セクシュアリティ/ジェンダーにまつわる教育はどれほど進んでいる?」という点に関しては、そもそも教育が行われているか/その質はどうか、という二つの尺度があることが見えてきました。教育の機会が不十分/満足できる質ではないと感じる人がいることの背景として、LGBT+当事者に対する「異質者」の感覚が浮き彫りにされました。この「異質者」の感覚はどこから来るのでしょうか?イベント内では白熱した議論が繰り広げられ、グイド自身も一歩解に前進できたと感じております。このブログを読んでくださった方も、この問を考えて下さることを期待しております。
このイベント運営に協力してくださった方々、本当にありがとうございます。アンケート内容のアイデア出しから質問文の吟味・翻訳まで、本当に私一人ではできませんでした。アンケートに回答してくださった方々、本当にありがとうございます。多くの方が解答だけでなくアンケートフォームの拡散にも協力してくださり、感激いたしました。イベントに参加してくださった方、本当にありがとうございます。
皆さんが発言された一言一言が、私にとっては宝石箱のような宝物です。これからは最後の仕事―作品集の作成―が待っていますので、まだまだワクワクしますね!
注意
・本アンケートでは国籍ではなく、どの国で一番長く生活したかを基準にしています。そのため例えば「オランダ全体」はオランダ国籍を取得している人の全体という意味ではなく、セクション1の「最も長く住んだ/住んでいる国」の質問で「オランダ」を選択した人全体を指します。
・「LGBT+当事者/非当事者」とはセクション1の「あなたは自分のことをLGBT+当事者だと考えていますか?」の質問で「はい/いいえ」を選択した人を指します。
・イベント内ではセクシュアリティ別、国別、などのより詳しい結果を公開しましたが、紙幅の都合上、本ブログでは最低限必要なデータのみを掲載します。
・主なアンケート回答者はEESa!(いーさ)メンバー、ライデン大学日本語学科学生、同大学日本語会話クラブ運営メンバー、イベント運営メンバーの知人です。範囲は非常に限られているため、この結果がオランダ/日本全体を代表するものではないという点はご了承ください。
データ使用に関して
・本記事やデータを使用する際には、趣旨に沿う範囲で自由にご使用ください。
また、引用元として以下をご記載ください。
「NPO法人日本セクシュアルマイノリティ協会ブログより引用」
・ご使用になる場合は、ご報告をお願いします。今後の活動の参考にさせていただきます。
・使用報告はお問合せフォームからお願いします。
日本セクシュアルマイノリティ協会のボランティア活動
- ボランティアに参加する
ありのままの自分で、胸を張って生きていける。そんな社会の実現を目指して一緒に活動してみませんか?何ができるかわからないけど協力したい、活動したいという方、自分らしく輝ける場所として何かを表現したいという方、一緒に活動しましょう。
https://npojlga.or.jp/volunteer/active-menber
- イベントに参加したい学生の方々
LGBTQ当事者へのインタビュー会を開催しています。授業での取り組みや研究の一環としてインタビューしたい方、ぜひこちらのイベントにご参加ください。
当事者インタビューの詳細はコチラをご覧ください。
https://npojlga.or.jp/event/list/detail_interview.html
- 設立メンバーインタビュー会
当協会がこれまでに行ってきたLGBTQ+への取り組みや協会の歩みなどについて、設立メンバーにインタビューできるイベントを2か月に1回開催しております。
協会設立メンバー(現代表)へのインタビューの詳細はコチラをご覧ください。
https://npojlga.or.jp/event/list/detail_condinterview.html